不妊College -不妊治療経験者へのアンケート調査-

「不妊College」では、これから不妊治療に取り組む方々のために、2022年4月以降に高度生殖医療を受けた女性へのオンラインアンケート調査を2024年12月9日~11日に実施しました。
このアンケート調査では、2022年4月以降に高度生殖医療(体外受精・顕微授精)を受けた20歳~45歳の女性100名を対象として、各質問の選択肢の中から回答していただきました。
ここでは、不妊治療を経験した方が不妊治療施設を選ぶ際に参考にしたことや治療成績の中で重要視したことについてご紹介します。

Q1. 不妊治療施設(高度生殖医療)を選ぶ際に参考にしたことは?(複数選択可)

グラフ

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アンケート期間:2024年12月9日~11日
調査方法:インターネットによる定量調査(アンケート形式)
対象:2022年4月以降に高度生殖医療を受けた女性患者
対象患者数:100名
調査機関:株式会社インデックス・アイ

Q2. 不妊治療施設(高度生殖医療)の治療成績について、重要視した治療成績は? (1つのみ選択)

グラフ

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出生率:施設での不妊治療により出生した新生児の割合
妊娠率:胚移植あたりの妊娠した割合
着床率:1回の胚移植あたりの着床した割合
良好胚盤胞率:1回の採卵あたりの良好に成熟した胚盤胞の割合
採卵数:1回の採卵あたりに獲得できる卵子の数

アンケート期間:2024年12月9日~11日
調査方法:インターネットによる定量調査(アンケート形式)
対象:2022年4月以降に高度生殖医療を受けた女性患者
対象患者数:100名
調査機関:株式会社インデックス・アイ

不妊治療の詳細について知りたい方はこちらをご確認ください

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不妊治療に関する意識調査

「不妊College」では、 2024年1月に日本の不妊患者さんカップルを対象に、不妊治療に関する意識調査を実施しました。

この調査では、不妊と診断された20~50歳の女性とそのパートナー200名を対象として、妊娠を望むカップルが不妊症の疾患認知から病院への受診、治療までの行動、心理状況の変化を調査することを目的としました。
また、2022年2月にも同様の調査を実施しており、本調査は2022年4月に不妊治療の保険適用が開始されて2年が経過することを受け、保険適用の前後で患者さんの行動がどう変わったのか、患者さんの必要としているサポートが保険適用前後でどう変わったのかを明らかにすることも目的としています。
意識調査の結果は、質問とその回答を1つずつ全7回で掲載していきます。
1回目は、「保険適用前後における不妊患者さんの受診行動の変化」についてご紹介します。

保険適用前後における不妊患者さんの受診行動のステップ

夫婦が子どもを持つという決断をしてから不妊治療により妊娠に至るまでの総平均期間は、保険適用前の6.4年から保険適用後では5.9年に短縮していました。
また、不妊と診断されるまで、不妊と診断されてから治療を開始するまでの期間は短縮した一方で、不妊治療後、妊娠に至った患者さんの平均治療期間は約1.9年から約2.5年という結果で、保険適用後において期間が延長していました。

保険適用前(2022年2月実施結果)

夫婦が子どもを持つという決断をしてから妊娠に至るまでの平均期間は約6.4

アンケート期間:2022年2~4月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本/韓国/インド/ベトナム/シンガポール/インドネシアの6カ国
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 117名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 100名

保険適用後(2024年1月実施結果)

夫婦が子どもを持つという決断をしてから妊娠に至るまでの平均期間は約5.9

保険適用前より6ヶ月短縮

アンケート期間:2024年1月
調査方法:インターネット調査
調査地域:日本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 87名
※2022年4月時点で不妊治療が終了していない方を対象

不妊症と診断された後、あなたとパートナーは最初にどのような施設を受診しましたか?

不妊症と診断された後、55%の患者さんが不妊治療を専⾨とするクリニック・病院を受診しました。
⼀⽅、45%の患者さんは産婦⼈科など不妊治療専⾨ではない施設を訪れていました。

不妊症と診断された後、最初に受診した施設に関する円グラフ。不妊治療クリニック・病院が55%、産婦人科・病院が38%、産婦人科以外の開業医院・病院が6%、その他が1%。2024年調査、回答者数156名。

不妊症と診断された後、最初に受診した施設に関する円グラフ。不妊治療クリニック・病院が55%、産婦人科・病院が38%、産婦人科以外の開業医院・病院が6%、その他が1%。2024年調査、回答者数156名。

アンケート期間:2024年1⽉
調査方法:⾃⼰記⼊式のオンラインアンケート調査
調査地域:⽇本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20〜50歳の⼥性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 87名
内訳:(1)「検討中」 不妊治療を検討している:44名
(2)「IVF以外」 IVF(体外受精)以外の不妊治療を受けた/受けている:52名
(3)「IVF」 IVF(体外受精)を含む不妊治療を受けた/受けている:104名
IVF:in vitro fertilization(体外受精)

※2022年4⽉時点で不妊治療が
終了していない⽅を対象

※1:IVF(体外受精)以外の不妊治療を受けた/受けている52名とIVF(体外受精)を含む不妊治療を受けた/受けている104名の合計

⼦どもを持ちたいという気持ちを持つ患者さんの割合

不妊治療の保険適⽤によって、患者さんとそのパートナーの約7割以上が「⼦どもを持ちたいという気持ちが⾼まった」と回答しました。

子どもを持ちたいという気持ちを持つ患者さんの割合に関する円グラフ。保険適用で気持ちが強まった人が74%(148名)、変わらないと答えた人が26%(52名)。2024年調査、回答者数200名。

子どもを持ちたいという気持ちを持つ患者さんの割合に関する円グラフ。保険適用で気持ちが強まった人が74%(148名)、変わらないと答えた人が26%(52名)。2024年調査、回答者数200名。

アンケート期間:2024年1⽉
調査⽅法:⾃⼰記⼊式のオンラインアンケート調査
調査地域:⽇本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20〜50歳の⼥性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 87名

※2022年4⽉時点で
不妊治療が終了していない⽅を対象

診断前の不妊と妊娠についてどのくらい知っていましたか?

2022年の調査と比較すると、全体的な知識レベルは向上したものの、7割が不妊と診断される前に不妊と妊娠についての知識を「知らなかった」と回答しました。

診断前の不妊と妊娠についての知識を問う2022年と2024年の調査結果を比較した円グラフ。2022年調査(n=217)では「よく知っていた」4%、「ある程度は知っていた」17%、「よく知らなかった」62%、「何も知らなかった」17%だった。2024年調査(n=200)では「よく知っていた」4%、「ある程度は知っていた」26%、「よく知らなかった」54%、「何も知らなかった」16%だった。

診断前の不妊と妊娠についての知識を問う2022年の調査結果を表す円グラフ。2022年調査(n=217)では「よく知っていた」4%、「ある程度は知っていた」17%、「よく知らなかった」62%、「何も知らなかった」17%だった。

アンケート期間:2022年2~4月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本/韓国/インド/ベトナム/シンガポール/インドネシアの6カ国
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 117名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 100名

診断前の不妊と妊娠についての知識を問う2024年の調査結果を表す円グラフ。2024年調査(n=200)では「よく知っていた」4%、「ある程度は知っていた」26%、「よく知らなかった」54%、「何も知らなかった」16%だった。

アンケート期間:2024年1月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された
18歳以上の男性 87名
※2022年4月時点で不妊治療が
終了していない方を対象

不妊症に関する理解の現状は?

本調査対象の患者さんに不妊症に関する理解に基づく問いに回答していただいた結果、不妊症と診断された患者さんやそのパートナーであっても、理解が正しくない方も一定の割合で認められました。
また、保険適用前後において不妊治療患者さんの基礎知識に大きな違いは認められませんでしたが、AMH値についての問いに対する正答率は32%で、他の問いよりも低い正答率でした。

不妊症に関するあなたの理解に基づいて、以下の文の正誤を答えてください。(正答率%)

不妊症に関する理解度を問う6つの設問について、2022年と2024年の正答率を比較した棒グラフ。「高AMH値であれば妊娠することは容易である」という設問の正答率は、2024年調査で32%と最も低い。

不妊症に関する理解度を問う6つの設問について、2022年と2024年の正答率を比較した棒グラフ。「高AMH値であれば妊娠することは容易である」という設問の正答率は、2024年調査で32%と最も低い。

アンケート期間:2022年2~4月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本/韓国/インド/ベトナム/シンガポール/インドネシアの6カ国
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 117名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 100名

アンケート期間:2024年1月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された
18歳以上の男性 87名

※2022年4月時点で不妊治療が終了していない方を対象

※2:本項目は実際の
アンケート調査での
文言から改変

不妊治療中に経験する負担やストレスは?

不妊治療中に経験する負担やストレスの上位に、「不妊治療の経済的負担が非常に大きいと感じた」と答える患者さんとそのパートナーの割合が多くみられました。

【 2位までに選んだ人の割合上位5項目 】

不妊治療中に経験する負担やストレスの上位5項目を示す棒グラフ。最も多くの人が選んだのは「不妊治療の経済的負担が非常に大きいと感じた」で、全体の16%が1位、15%が2位と回答している。

不妊治療中に経験する負担やストレスの上位5項目を示す棒グラフ。最も多くの人が選んだのは「不妊治療の経済的負担が非常に大きいと感じた」で、全体の16%が1位、15%が2位と回答している。

アンケート期間:2024年1月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された
20~50歳の女性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された
18歳以上の男性 87名

※2022年4月時点で
不妊治療が終了していない
方を対象

アジア各国との比較

2022年と2024年における調査対象患者さんの年齢について比較した結果、日本では35歳以下で受診する患者さんが増えたものの、他アジア諸国と比較すると依然として35歳以上の割合が高いことが示されました。

調査対象者の年齢分布を示す棒グラフ

調査対象者の年齢分布を示す棒グラフ

アンケート期間:2022年2~4月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本/韓国/インド/ベトナム/シンガポール/インドネシアの6カ国
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 117名
パートナーが臨床的に不妊と診断された18歳以上の男性 100名

アンケート期間:2024年1月
調査方法:自己記入式のオンラインアンケート調査
調査地域:日本
対象、調査数:臨床的に不妊と診断された20~50歳の女性(患者) 113名
パートナーが臨床的に不妊と診断された
18歳以上の男性 87名

※2022年4月時点で
不妊治療が終了していない
方を対象

JP-RM-2500008