ステップ2:人工授精
通常の性交では、精子は腟を通って頸管から子宮を経て卵管へ進むにつれて1〜3億個から減少し、卵子の周囲にたどり着くまでにわずか100〜200個になります。人工授精は、調整された精子を子宮の中に人工的に注入し、卵子に到達する精子の数を増やして妊娠の確率を高める方法ですので、自然妊娠に近い治療法です。くすりを用いて卵巣中の卵胞の発育を刺激(排卵誘発といいます)し排卵させる場合もあります。排卵日を予測して、排卵少し前〜排卵直後の間に行います。病院やクリニックにもよりますが、男性は病院に行かず自宅で精子を専用容器に採取し、女性が病院へ持参することもできます。
精液から異物を取り除き質の良い精子を濃縮するため、精子の数が少ない男性や、頸管粘液に問題があり通常の性交では子宮内に精子が入りにくい女性などに向いています。
配偶者の精子を用いる配偶者間人工授精をAIH(Artificial Insemination with Husband’s semen)といいます。
細いカテーテルで子宮内へ精子を注入します。麻酔をしなくても痛みもほとんどなく、速やかに終了します。