不妊改善につながる生活習慣
生活環境や生活習慣の中で妊孕性(妊娠する力)を低下させる因子として、年齢、性交回数、食事、体重異常、喫煙、運動、ダイエット、ストレスなどが考えられています。
喫煙により妊孕性が低下しAMH値が低くなるとの報告もあるため禁煙が重要です。また、女性因子不妊の約12%は体重異常(肥満や痩せすぎ)が原因と言われており、肥満女性では減量により妊娠率が向上します。
「規則正しい生活」「禁煙」「血行の良い生活(下半身を締め付けない)」「基礎代謝アップ(適度な運動、階段を上る習慣など)」「ストレスをためない」などを行ってみてはいかがでしょうか。
性交回数
週に3回以上の性交で6ヵ月後の妊娠率が50%を超えたとの報告があります。
性交回数と6ヵ月以内の妊娠率(海外データ)
食事
適切な栄養を摂取することで良好な受精卵が多かったなどの報告があり、妊娠に特に必要な栄養素であるたんぱく質、ビタミンA,B,E、鉄、亜鉛、カルシウム、コレステロールを積極的にとることが勧められています。
タイプ | タイプの根拠 | 摂取したい栄養素 |
---|---|---|
月経不順タイプ | ・月経量が少ない ・年に数回しか月経がない など |
・たんぱく質、コレステロールの摂取 |
低栄養タイプ | ・ダイエットで栄養摂取量が少ない ・BMI 18以下 など |
・ごはんやパンなどの炭水化物を減量 ・動物性と植物性のたんぱく質を摂取 |
体調不良タイプ | ・冷え症 ・貧血気味 など |
・鉄(非ヘム鉄が含まれるほうれん草やひじきではなく、レバーや肉、魚に含まれる鉄)の摂取 |
ストレスタイプ | ・人間関係に悩みあり ・風邪をひきやすい など |
・たんぱく質、ビタミンC、パントテン酸の摂取 |
低血糖タイプ | ・朝食はほとんど食べない ・おやつをよく食べる など |
・糖質の制限 ・血糖値の急上昇を防ぐため、玄米、全粒粉などの摂取 |
体重異常(肥満ややせ過ぎ)
体重が標準体重の120%以上ある場合には不妊症の相対リスク(起こりやすさ)は2.1倍と高くなり、また、標準体重の85%以下となった場合には相対リスクは4.7倍と高くなるとの報告があります。肥満女性では主に脂肪細胞で産生されるエストロゲンが過剰になりやすいこと、やせ過ぎの女性では主に十分なエストロゲンが産生されにくいことが不妊の原因となるといわれています。
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